意味なんて求めてはいけないのかもしれない もいもい ディスカバー
絵本をよく読むようになってから、一時期下心が出てきたことがありました。
これで、「数が数えられるようになったら」「芸術家の描いた絵本読めば、センスが磨かれそう」「なんなら英語もおぼえてくれたら」なんて欲はどんどん出てきました。
息子は、読んでいる間聞いてはくれるけど、途中で飽きて違う本を持ってきたり、一向に覚える気配も無かったりで、本当にこれ意味あるのか、と思うに至りました。
もちろん今でもこうした、学習やアート、外国語を学ぶ機能を持った、いわば機能性絵本を否定する気はなく、今後使うことはあるだろうなと考えてはいます。
しかし、2歳未満のタイミングで読む絵本には、こうした学習効果を求めても親の狙い通りにはならないかもしれません。
あなたは子どもの頃、絵本を親に読み聞かせしてもらったことはありますか?
僕は、母親がかなり熱心に読み聞かせをしてくれたので確か小学校低学年のうちは、寝る前に読み聞かせしてくれた記憶があります。
ただ、内容は母親には申し訳ないのですが、全然覚えていません。
「ぐりとぐら」や「はらぺこあおむし」など有名なものや「自分の名前や住んでいる地域が登場するセミオーダー絵本」も読んでもらったことはあるのですが、なんの話だったのかまるで覚えていないのです。
「ぐりとぐら」は、作中で作られる、大きなカステラのようなものがすごく美味しそうだったなということくらいしか記憶に無いし、はらぺこあおむしに至っては何か色鮮やかな絵本だったなということくらい、セミオーダー絵本は、「●●(僕の名前)のお話だよ」と言われたことくらいしか覚えていません。
特にセミオーダー絵本は、当時ネットもなく、店頭で本を買うのが当たり前だった時代に、用意するのはきっと大変だったろうと思います。
子どもを持って初めて、そうした親の苦労や、良いものを読ませたい、という親の思いを理解できるようになりました。
何かを覚えて欲しいと絵本を選ぶのは良いけれど、本質的にはただ子どもが楽しんでくれるだけでいいのかもしれませんね。